キャットフードのいろは

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猫の下痢が治らないときのキャットフードの与え方

猫の下痢には食べ過ぎなどによる一時的なものもありますが、ウイルスの感染によるものや腫瘍、食物アレルギーなどによるものがあります。
1日以上続くようであれば、動物病院を受診した方がいいでしょう。
とくに、子猫や老猫は脱水により重度化しやすいため、注意が必要です。

下痢を起こしている場合は、胃腸などの消化器官に負担が少なく、栄養と水分補給ができるキャットフードが必要です。
少量でも十分な栄養補給ができる高栄養食が有効です。
体力のない子猫や高齢猫、老猫、比較的症状の重い猫などに適しています。

それほど症状が重くない場合は、消化性の高いタンパク質のキャットフードが良いでしょう。

猫が苦手とする穀物は消化されずに残ったものが胃や腸への負担となり、回復を遅らせることにもなりますので、好ましくはありません。
穀物の入っていない、消化性の高いタンパク質のキャットフードを与えます。

大腸の疾患やストレスによる下痢の場合は、食物繊維を多く含んだキャットフードが適しています。
大腸の粘膜細胞は、腸内の善玉菌が水溶性の食物繊維を発酵して生成される短鎖脂肪酸をエネルギー源として利用します。

水溶性の食物繊維には腸内環境を整える働きがありますが、とくに、サイリウムには便の水分を調整する作用もあります。
また、不溶性の食物繊維は、腸内を刺激して蠕動運動を高め、体内の毒素や老廃物の排出を促進してくれます。

食物アレルギーによる下痢の可能性が高い場合は、療法食の低アレルギー食で対応します。

食物アレルギーは、フードに含まれるタンパク質により起こることが多いため、低アレルギー食はアレルギーの原因となりにくい原材料を使い加水分解したタンパク質を使用しています。

消化性が高く、消化器官への負担が少なくなっています。
食物繊維も豊富に含まれていますので、早期の改善が期待できます。

下痢には多くの原因がありますので、まず、医師による診察を受けて、適切なキャットフードを与えることが大切です。
身体が小さい猫の症状の変化は速いものです。早く気付いて、早めに対応しましょう。

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