キャットフードのいろは

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成長ホルモンの含まれるキャットフード

成長ホルモンを含むキャットフードはありません。 身体には成長ホルモンを生成する器官がありますので、そこで適正な量が生成されることにより、身体が成長するようになっています。

成長ホルモンを与えると、身体は急速に成長するようになりますが、内臓の働きを成長させることはできないため、心臓をはじめとする臓器に大きな負担がかかります。

食欲増進は成長ホルモンの副作用でもあり、常にえさを食べるようになり脂肪が増加します。 また、体内に蓄積し、肝臓や腎臓にも負担がかかり、そこで代謝されたものは、さらに体に蓄積されるという悪循環があります。

心臓や肝臓、腎臓などの病気の他にも、肥満による多くの病気にかかりやすくなります。 ですから、キャットフードに成長ホルモンは添加されることはありません。

しかし、ペットフード安全法の中に明確な規定はありませんので、キャットフードの原材料に使われる牛や豚、鶏などについても、成長ホルモン不使用のものを使うようにしていますが、完全に防止できているかは不明です。

猫の成長を促すためにキャットフードに含まれる成分はアルギニンです。 タンパク質に含まれる非必須アミノ酸ですが、成長ホルモンの分泌を促す働きがあり、とくに成長期には必要とされるアミノ酸です。

腎臓ではアンモニアの解毒作用もあり、尿素回路では重要な働きをしています。 免疫反応の活性化や細胞増殖の促進、コラーゲン生成促進による傷の治りを早める効果などがあります。

成長期には不足する可能性がありますので、アルギニンを多く配合したキャットフードや肉や魚などを与えることが大切です。

アルギニンが不足すると、猫の成長にも発育不全などが見られることもあり、また、アンモニアの解毒能力が低下することによるアンモニア尿症などを発症することもあります。

成長は子猫が成猫になるということだけではなく、身体の新陳代謝も成長の一部です。 健康を維持するためには高齢になっても、成長を促進してくれるアルギニンの摂取は大切なものです。

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